着陸

クソ天使に永遠の別れを告げ、オレは彼方へ浮かぶ大陸を目指した
頬を横切る風が我が肉片を切り刻むような心地がして心地がいい
しかし、潮風ってヤツは気持ちが悪い、道中幾度も吐きそうになった

彼方は快晴であった、薄気味悪い事この上ない
足を踏み入れてしばし探索に勤しむと、己に「月光の民」と銘打ってある事に気付いた
やはり薄気味悪い土地だ、前のときは違う刻印だったのに
ギギッ
身体が解放されて真っ直ぐに降りた地が此処だったのだ
しかし、彼奴はいない、だからオレは此処を離れた

彼奴は余りに幸福そうであった、しかしまだ足りない、オレの屈辱を晴らすには、もっともっと幸福が熟すのを待たねば
そうして壊すときの至福が、堪らないのである

ジーザス！


それにしても、退屈だ。
神父でもからかいに行こうか？